第8回:2010年11月21日

― ワークショップテーマ 「美術館の課題解決に挑む」 ―

◆第8回ワークショップ◆

日 時 : 2010年11月21日(日) 10:30〜16:00
テーマ :「美術館の課題解決に挑む」
会 場 : 横浜市民ギャラリーあざみ野
参加者数 : 22人(うち、リードユーザー3人)
ワークショップリーダー : 平井康之(九州大学芸術工学研究院准教授)

[Aグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
日本語以外を母国語とするユーザー。韓国からの留学生。20代女性。
福祉施設で働いている。
[Bグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
歩行に困難のあるリードユーザー。歩行に困難がある方。車椅子使用なし。以前は美術館によく訪れたが病気になってからは行けなくなった。
[Cグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
視覚に障がいのあるリードユーザー。大学院博士課程に所属、女性。全盲。海外の美術館にも行った経験があり 。
[Dグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
聴覚に障がいのあるユーザー。メインユーザー不在。




[Aグループ]

リードユーザー
日本語以外を母国語とするユーザー。韓国からの留学生。20代女性。福祉施設で働いている。
主な気づき
・(2階のお茶のイベントコーナーのような)日本の文化、季節ごとのイベントを体験できる企画があるといい。
・もっとウェルカムな雰囲気を感じたい。
(入りにくい、入ってみようという気にならない)
・どの人がスタッフか分かりにくい。
・受付など、スタッフからあいさつしてもらうと、入りやすいのではないか。
・外国人向けのちらしがほしい。
発表につながった主な気づき
・ウェルカムな雰囲気が足りない。
・スタッフにもっと親しみやすい雰囲気があるといい。
発表したアイデア
・スタッフは、あざみん(館のキャラクター)のマスコットをつける、Tシャツを着て、見ればすぐスタッフだと分かるようにする。
・スタッフは、お客さんに常に、笑顔であいさつ。受付は、お客さんが入ってきたら必ず笑顔であいさつする。
・受付の机を、アーティストに「思わず近寄りたくなるようなデザイン」で作ってもらう。(コミュニケーションしやすくする)
・日本の文化にかかわるイベントの時には、スタッフが着物を着るなどイベントに合った服装でPRする

展示室での観察


気づきの分類


新キャラクター あざみん



[Bグループ]

リードユーザー
歩行に困難のあるリードユーザー。歩行に困難がある方。車椅子使用なし。以前は美術館によく訪れたが病気になってからは行けなくなった。
主な気づき
・前回のワークショップ内容の確認中、すぐ解決できそうな気づきが多いことに気づいた。
・主に来館者への心使いなど、人との関わりが多かったが、モノ作りにおいてももう少し気を配ることで、誰が使っても不便を感じないことはできないか、との気づきがあった。
・若い人の考えを知りたい。/若い人に伝えたい。
・パソコンや携帯が苦手な人が多い。
発表につながった主な気づき
@すぐ解決できそうな気づき
インフォメーションやチケット売り場での受付において。
Aもう少し頑張れば解決できそうな気づき(配慮されたモノ作り)
館内で不便を感じたモノについて誰が使っても不便を感じないモノ作りはできないだろうか。
B理想でありながら解決して欲しい気づき
歩行に困難があったメインユーザーが、もっとも便利で安全に来館できる方法はないだろうか。
発表したアイデア
・気づき@
チケット売り場でもう少し親切な受付をする
。 「何か必要なことはございませんか」などの一言
・気づきA−1
歩行に困難な人のためだけではなく、混雑時に来館が難しい人々(ベビーカーの利用者、高齢者、障害者)の優先来館日を決める。
・気づきA−2
誰でも使う椅子やベンチなどは、高さが工夫されたデザインのモノを設置する。
・気づきB
展示品が見やすく、観覧が便利で操作が簡単な、少し高めで高性能の車椅子を配置しておく。

気づきの分類


[Cグループ]

リードユーザー
視覚に障がいのあるリードユーザー。大学院博士課程に所属、女性。全盲。海外の美術館にも行った経験があり 。
歩行時に、杖を使用する場合がある。
主な気づき
・「作品の説明がほしい」という要望が多かった。
・詳しく説明がなくても「1階にこの作品がある」「2階にこの作品がある」だけでもわかる。
・見たい物の情報は、主にネット・口コミから。
・なにかサインのような物を置くなら2段構えで考えなくてはならない。(触れば「此処が危険」とわかるサインを壁に掛けても、目が見えない人には気付かないので、見えなくても何かサインが有ると気付かせるように何か仕掛けるなど) 。
発表につながった主な気づき
・「見たい作品が何処にあるか事前に知りたい」「見たい作品が見られないのが悔しい」というのは、みんなにも共通しているところがあると考え、ここからアイデアを考えた。
・事前情報がもっと欲しい。コマーシャルなど増やして欲しい。
発表したアイデア
「レインボールーム」
・展示室に入る前に、休憩スペースのような部屋を設け、その部屋では今日どのように美術館を回るか、また何の作品が見たいかを話し合う。
・その部屋には美術館のスタッフもいるので、分からないことはスタッフに聞くこともできる。
・初め部屋の名前は「ミーティングルーム」という名前だったが、イメージがかたくなるため、「レインボールーム」という、夢のあるような名前にして、イメージをやわらかくした。

アイデア展開中


プレゼンテーション


[Dグループ]

リードユーザー
聴覚に障がいのあるユーザー(不在でシミュレーションを行った)
主な気づき
・建物内の案内。
・美術館に行くところから、来館して展示を鑑賞するといった一連の流れについての情報提示に関して。
(例えば、案内がわからない・受付の人が障がい者だと気づかない・作品の解説といったことなど)
発表につながった主な気づき
(気づきよりもアイデアにつながる意見)
・情報を提供するだけでなく、そこにコミュニケーションが生じなくてはいけない。
・障がい者側が主体的にコミュニケーションできるようにする。
・情報の出し方と、受け取り方という、相互のことを考える。
・障がい者に関わらず、鑑賞者(来館者)と美術館側が相互にコミュニケーションをとり情報交換できるような方法。
・作品を見に来たことについて、何らかの発信や足跡のようなものを残すことはできないか。
発表したアイデア
・テーマは「情報とコミュニケーション-観客が観客でなくなる-」
・美術館へ来たときに案内してくれる「コンシェルジュ」。
 →解説が必要かといった鑑賞者に要望などを聞いて対応する。
・作品を鑑賞した人や学芸員が情報を発信して受ける電子媒体の提案。
・形態は、巨大なiPadのようなもの。情報はいくつか分類されてマッピングのように分かれている。
・鑑賞者は、展示作品の感想から、不満・美術館に対する要望などをその場に設置しているATMのような機械で自分の好きな方法(文章・動画・手話など)で投稿できる。
・また、チケットに専用のバーコードを掲載し、それを読み取ることで携帯電話からも投稿できる。
・美術館に設置されているものには、自分にあった方法に変換して情報を見ることができる(例えば、文章・手話・動画・音声・点字・英語)。
・インターネットのサイトから、投稿したものは見れるが、投稿そのものは美術館へ来館し鑑賞した人しかできない。
・学芸員や美術館スタッフも、展示に関する情報などを投稿する。
・美術館側は投稿されたものを随時チェックし、運営に反映することができる。
・美術館側が投稿した情報を反映した運営などをすることで、鑑賞者も美術館に関わっていることを感じる。
・みんなの美術館の新キャラクター「ミンピちゃん」が作成された。
(こうしたキャラクターは、投稿したりするときの補助的な役割などを行う)

アイデア展開中



プレゼンテーション




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