第3回:2010年2月6日

― ワークショップテーマ 「日本語以外を母語とする人と美術館」 ―

◆第3回ワークショップ◆

日 時 : 2010年2月6日(土) 10:30〜15:30
テーマ :「日本語以外を母語とする人と美術館」
会 場 : 横浜市民ギャラリーあざみ野
観察した展覧会 : 「音が描く風景/風景が描く音 鈴木昭男・八木良太展」
参加者数 : 20人(うち、リードユーザー4人、通訳人)
ワークショップリーダー : 平井康之(九州大学芸術工学研究院准教授)

リードユーザーリスト:

[Aグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
リードユーザー
イラン出身の男性(日本語は話せるが、書いたり読んだりするのは難しい)。美大生なので、美術館の利用頻度は高い。
[Bグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
リードユーザー
韓国出身の女性(日本語での日常会話は問題ないが、難しい漢字は読めない)。美大生なので、美術館の利用頻度は高い。
[Cグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
リードユーザー
帰国子女の男性(2歳まで米国で過ごし、帰国のショックで精神障がいを発症。日本語はカタコトで、コミュニケーションは英語)。美術館は苦手でほとんど訪れない。
[Dグループ]………………………………………………………… 詳細はこちら。
リードユーザー
エジプト出身の女性(日本語は断片的に理解できるが、基本的には英語で会話)。




リーフレット





[Aグループ]

リードユーザー
イラン出身の男性(日本語は話せるが、書いたり読んだりするのは難しい)。美大生なので、美術館の利用頻度は高い。
主な気づき
・展示の回り方が、リードユーザーの国では右だが、日本は大体が左であるという指摘があった。
・日本の美術館では、静かに鑑賞するという暗黙の了解がある。リードユーザーの国では好きなように話している。
・これ以上作品には近づいてはいけないという印が、床に銀色のテープで示されていたが、テープで境界線を見立てたりするのは日本独特のもの。
発表したアイデア
・作家の意図を理解しながら、鑑賞者に対する導線をわかりやすくする。
・パンフレット等の言語は日本語以外のものとして、最低限でも英語のものを用意するべき。
・展示会場にテーブルを置き、座って作品についての会話が弾むような展示空間を作る。

設備の観察


展示室での観察


[Bグループ]

リードユーザー
韓国出身の女性(日本語での日常会話は問題ないが、難しい漢字は読めない)。美大生なので、美術館の利用頻度は高い。
主な気づき
・言葉がなくても困らないこと(施設や設備)と困ること(入館料についての情報や展示についての情報など)がある。
・リードユーザーからの「外国人にとって、美術館に来る前の情報が得にくいことがもっとも大きな問題」という指摘を受け、「日本に観光にやって来る多くの外国人にどのように美術館の情報を提供したら良いか」についてアイデアを展開した。
発表したアイデア
・「ミュージアムクーポン」
・観光に日本を訪れた外国人への情報提供の流れ
1.空港に置かれている観光案内のパンフレットに美術館の入館料割引クーポン引き換え券を付ける。
2.行きたい美術館を選んで、美術館の近くのホテルやレストランなどでクーポンと引き換えてもらう。
3.受付でそれを提示すると、入館料などについての情報が聞けて、アートサポーターの説明も受けることができる。仕組み。

アイデア展開中


展示室での観察

[Cグループ]

リードユーザー
帰国子女の男性(2歳まで米国で過ごし、帰国のショックで精神障がいを発症。日本語はカタコトで、コミュニケーションは英語)。美術館は苦手でほとんど訪れない。
主な気づき
・あざみ野の建物(空間)、展示内容ともリラックスできる内容である。
・リードユーザーが逃げ出さず、リラックスして楽しそうに過ごしていることは珍しい。
発表したアイデア
・リラックスできる現在の雰囲気や方向性をさらに徹底した「究極のゆる系ミュージアム」。
・説明やサインは文字ではなく、親しみやすいビジュアル中心。



[Dグループ]

リードユーザー
エジプト出身の女性(日本語は断片的に理解できるが、基本的には英語で会話)
主な気づき
イスラム教徒に必要な祈りの場所(個人的な空間)がないこと。
発表したアイデア
「You me room」ラウンジなど公共のスペースに、簡易的な間仕切りで一時的なプライベート空間を創出する仕組み。




アイデア展開中


アイデア展開後の模造紙




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